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米国防総省、四つ星の自律戦司令部を計画 Agincourtで調達と組織を準備

ピート・ヘグセス米国防長官は2026年9月30日、自律システムを担う「Autonomous Warfare Command」、通称AutoWarComの創設方針を発表した。AI・ロボティクスを使う能力を軍全体に広げるため、四つ星の指揮官が率いる司令部を目指す。移行準備のProject Agincourtも指示した。正式な稼働開始は確認できていない。

ヘグセス長官はバージニア州クアンティコでの演説で、AutoWarComを四つ星の統合軍司令部として説明した。長官が使った「service-like authorities」は、軍種に似た権限という意味だ。ただし、その表現だけで法的な権限の範囲や新しい軍種の成立を確定することはできない。

Agincourtで調達と運用を近づける

演説で示したProject Agincourtの役割は、自律システムの調達を試すことと、AutoWarComの創設準備を進めることだ。部隊の運用者と企業の開発者を組み合わせ、判断と資金を現場に近づける。訓練や演習を通じて改良し、機能する仕組みを広げる方針を述べた。

EDR Magazineが掲載した9月30日付覚書の転載では、新司令部に人員・予算・調達の権限を持たせ、将校と下士官向けに専用のキャリア制度を設ける計画を記している。無人システムの調達担当組織DRPM-UxSが準備を担い、必要な立法を確保するため議会と協議する。創設目標は2027年10月1日とされる。覚書の原本PDFは取得できておらず、この日程と権限の詳細は転載で確認した範囲だ。

Meridianは将来の技術を調べる別の計画

長官は同じ演説でProject Meridianも発表した。こちらは将来の戦争に必要な領域や能力を調べる計画で、イーロン・マスク、パルマー・ラッキー、ニュート・ギングリッチの3人が共同で率いる。長官は120日以内に成果を提出し、機密の付属文書を伴う報告を公表するよう指示した。3人をAutoWarComの指揮官として任命した発表ではない。

図解同日に発表した二つの計画
  • Agincourt

    役割
    調達モデルを試し、AutoWarComの創設を準備
    段階
    準備と試行を指示
  • Meridian

    役割
    将来の軍事技術や必要な能力を調査
    段階
    120日以内の成果提出を指示

2026年9月30日の公式演説の29分16秒〜33分11秒、35分02秒〜37分20秒をもとに作成。いずれも実施方針を示した段階で、完了や司令部の稼働を示す図ではない。

議会の案と、成立した法律を分ける

議会側には関連する組織案がある。上院軍事委員会が6月11日に通過させ、6月15日に報告した2027会計年度の国防権限法案S.4784の第917条は、「Robotic and Autonomous Systems Command」、通称RASCOMの創設を可能にする内容だ。部隊の育成、合同訓練、相互運用、限定的な調達などを担う案で、法律が成立し司令部が創設された場合の規定として書かれている。AutoWarComの権限がすでに確定した根拠にはできない。

9月30日更新の上院公式法案一覧には、2027会計年度の国防権限法案としてS.4784とH.R.8800が載る。一方、成立法番号は示されていない。10月1日の確認時点で、今回の構想に必要な立法や予算がすべて承認済みとは確認できていない。

自律兵器でも人間の判断を求める政策

国防当局の指令一覧には、自律兵器に関するDoD Directive 3000.09の2023年1月25日版が掲げられている。同版の第1.2項は、指揮官と運用者が武力の使用に適切な水準の人間の判断を行えるよう設計することを求める。厳格な検証と現実的な条件での試験、戦争法や交戦規則に従うことも規定している。

上院のS.4784第1647条でも、致死的な自律兵器などを対象に、人間の判断と責任、意図しない動作や違法な動作をするシステムへ介入して停止する手段を規定する案がある。これは法案の内容であり、成立した法律として扱うことはできない。今回確認できたのは、調達と軍組織を変える方針だ。AIへ軍の指揮権を移した事実や、人間の判断を求める政策を撤廃した発表は確認できていない。

出典

  1. DVIDS/War.gov「Hegseth Delivers State of Force Remarks」2026年9月30日収録・公開。公式動画の公開字幕で26分22秒〜26分39秒の四つ星司令部とservice-like authorities、29分16秒〜33分11秒のAgincourtと創設準備、35分02秒〜37分20秒のMeridianを確認。字幕は未レビュー扱いで誤認識を含むため、要旨として記述し逐語引用はしていない。確認日2026年10月1日。
  2. EDR Magazine「Secretary Hegseth announces Project Agincourt – Pathway to the Autonomous Warfare Command」2026年9月30日公開。国防長官覚書の転載。人員・予算・調達の権限、専用のキャリア制度、DRPM-UxSの役割、必要な立法と2027年10月1日の創設目標を確認。公式原本PDFは403で取得できず、これらは転載経由の確認。確認日2026年10月1日。
  3. 米上院軍事委員会「SASC Completes Markup of National Defense Authorization Act for Fiscal Year 2027」2026年6月11日公開。FY2027 NDAAの委員会通過を確認。委員会通過を本会議可決や成立と読み替えていない。確認日2026年10月1日。
  4. 米政府印刷局「S.4784 — National Defense Authorization Act for Fiscal Year 2027(Reported in Senate)」2026年6月15日報告版。第917条のRASCOM創設許可案と条件付きの任務・調達権限、第1647条の人間の判断・責任・介入に関する規定案を確認。成立法ではない。確認日2026年10月1日。
  5. 米上院「Commonly Searched for Legislation(119th Congress)」2026年9月30日更新。FY2027 NDAAのS.4784とH.R.8800の掲載、成立法番号欄が空欄であることを確認。承認済みとは記述していない。確認日2026年10月1日。
  6. 米国防当局「DoW Directives」継続更新の公式指令一覧。検索に保存された本文でDoDD 3000.09の発行日が2023年1月25日、改訂欄が空欄であることを確認。直接取得は403。確認日2026年10月1日。
  7. 米国防総省「DoD Directive 3000.09 — Autonomy in Weapon Systems」2023年1月25日発効。検索に保存された公式PDF本文の第1.2.a・b項を確認。人間の判断、検証・試験、戦争法・交戦規則に関する要件。直接取得は403で、全ページの再取得はできていない。確認日2026年10月1日。

出典の確認日 2026.10.01

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