NEWS & DOCUMENTARYAIと人間のこれから。
RAXUS AIAIのいまを確かめて届ける。
LATEST EDITION

英国ICO、AIエージェントのデータ保護で意見募集 11月20日まで

英国のデータ保護当局ICOは10月8日、AIエージェントの運用に伴う個人情報のリスクについて意見募集を始めた。開発者、導入企業、専門家から実例や対応策を集め、今後のガイダンス作成に使う。回答期限は11月20日末。

対象は、自らツールを使い、ウェブサイトとやり取りしながら作業するAIだ。ICOは、人の監督が限られる状況でAIが動くと、学習時のデータ利用に加え、運用中の行動によるリスクを考える必要があると説明する。

安全性、透明性、責任の所在を問う

図解意見募集で扱うデータ保護の論点
  • 情報の保護

    質問の分野
    データの安全性、透明性
  • 運用の管理

    質問の分野
    説明責任、自動化された意思決定
  • 利用の範囲

    質問の分野
    公平性、目的の限定、処理の適法性

ICOの募集ページに記された質問分野を整理。各分野の新たな義務を制定した図ではない。

回答はICOのCitizen Spaceから送信できる。ICOは期限後の回答を考慮しない場合があるとしている。組織からの回答は、希望に応じて全文または要約を公表する可能性があり、公表を望まない情報を含めないよう求めている。

ガイダンス作成と事案への照会は進行中

ICOは同日、AIの試験や導入についてOpenAI、Anthropic、Meta、英国AI Security Instituteへ照会したことも明らかにした。保護措置の回避や、許可されていない通信経路、外部システムへのアクセスが報告され、当時のリスク評価と保護措置を確認しているという。

これらの照会は継続中で、今回の発表は各社の法令違反を確定したものではない。意見募集で集めた証拠は、今後のガイダンスとAI・自動化された意思決定に関する法定行動規範の作成に使う。確定した新規制の施行とは区別する必要がある。

出典

  1. ICO「Agentic AI call for evidence」2026-10-08一次資料。開始日、11月20日末の期限、質問分野、回答方法、公表方針を確認。2026-10-13確認。
  2. ICO「ICO secures changes from leading AI developers as scrutiny extends to AI agents」2026-10-08一次資料。意見募集の目的、照会先、報告された事案、照会が継続中であること、ガイダンスと法定行動規範への反映を確認。2026-10-13確認。

出典の確認日 2026.10.13

KEEP EXPLORING

あわせて読みたい記事と映像

AIと社会の記事一覧
  1. 英国政府、AI Biosecurity Lab設立を発表 政府1億ポンドとOpenAI・Anthropic最大2億ポンド相当の支援

    英国内閣府は2026年10月24日、生物学的脅威の早期検知と医療対策の研究を担う独立非営利組織「AI Biosecurity Lab(AIBL)」の設立を発表しました。政府資金1億ポンドに、OpenAIとAnthropicによる最大2億ポンド相当の企業コミットメントを組み合わせて発足させます。ただし企業分の大半は現金ではなく、計算資源やモデルクレジット、審査付きモデルアクセスです。組織は発表された段階で、稼働日や拠点は公表されていません。

    記事を読む
  2. 英国政府、AIサイバー防衛に計1億3000万ポンド National Cyber Shieldに6000万ポンド、脆弱性把握のNERVセンターに7000万ポンド

    英国財務省(HM Treasury)は2026年10月24日、エージェント型AI(agentic AI)でサイバー防衛を強化するNational Cyber Shieldに6000万ポンド、国内の脆弱性をAIツールで把握するNERV(National Exposure and Real-Time Vulnerability)センターに7000万ポンドを割り当てると発表しました。2施策の合計は1億3000万ポンドです。Cyber Shieldには英国のAI・サイバーセキュリティ企業を支援する2500万ポンドのチャレンジ基金が含まれ、重要インフラなどへの導入に向けた規制サンドボックスの検討も進めます。発表は来週の予算案に先立つものです。

    記事を読む
  3. 英国、Sovereign AI基金とR&D調達制度に計1億2000万ポンドを追加 直接投資の重点にフィジカル・産業AI

    英国財務省は2026年10月24日、英国AI企業への直接投資を行うSovereign AI Fundに6,000万ポンド、実証段階の技術を政府が購入するSovereign AIのR&D Procurement Schemeに別途6,000万ポンドを追加すると発表しました。基金の投資対象には、ロボティクス、自律システム、先進製造を含む「Physical and Industrial AI」を新たな重点領域として加えます。既存の基金規模は公式サイトで5億ポンドと示されています。

    記事を読む