Agent Profilesは、顧客アカウントの中にエージェントごとの専用プロファイルを作る仕組みです。エージェントの購入履歴を顧客自身の購入と分けて確認でき、毎回の購入で承認を求めるか、顧客が設定した支出上限の範囲内での購入を許可するかを選べます。上限の例は50ドル、100ドル、200ドルです。プロファイルの削除は、あとからいつでも可能です。
価格の扱いについて、Walmartは「商品に価格を付け、人に対して価格を付けるのではない」と説明し、エージェントに見える価格はWalmart.comで人が見る価格と同じだと述べています。適用されるオファーと手数料は、購入前に確認できます。
「クレジットカードに利用者を追加するのと同じと考えてください。支払いの方法を渡し、支出上限を設定し、カードの利用状況を追跡できます。ここでは、エージェントが買い物のための専用プロファイルを持ち、権限と支出上限は顧客が設定し、いつでもオフにできます。」
Think about it like adding someone as a cardholder on your credit card. You can give them a way to pay, set a spending limit and keep track of how the card is used. Here, an agent gets its own profile to shop, with permissions and spending limits set by the customer and the ability to turn them off at any time.
- 01 エージェントのアプリ
プロファイル作成
エージェントで買い物する初回に、WalmartがそのエージェントのAgent Profileを自動的に作成する。
- 02 Walmartアカウント
サインインで紐付け
顧客がサインインしてプロファイルを自分のアカウントに接続する。接続を見るのはWalmartだけ。
- 03 コントロール設定
上限設定と確認
支出上限を選び、エージェントごとの購入を確認する。プロファイルはいつでも削除できる。
出典はWalmart公式発表の「Agent Profiles: How it Works」。プロファイルの削除は顧客がいつでも行える。
Agent Profiles
- 内容
- エージェントごとの専用プロファイル。購入履歴の分離、毎回承認か支出上限内かの選択
- 提供時期
- 2026年11月中の予定
Walmart Agent Gateway
- 内容
- MCPによるエージェント接続の基盤
- 提供時期
- 企業・開発者向けベータ
AIエージェント向け利用条件
- 内容
- 既定で顧客承認、カード情報へのアクセス禁止、違反エージェントのブロックなど
- 提供時期
- 発表済み
提供時期はWalmart公式発表による。上限の例(50ドル、100ドル、200ドル)は料金ではなく支出上限の例。
従来のエージェント購入について、Walmartは人向けに作られたウェブサイトをブラウザーで操作するため、遅く、途中でつまずくこともあると説明しています。Walmart Agent Gatewayは、MCP(Model Context Protocol)と呼ばれる接続方式でエージェントが商品検索から購入まで直接行えるようにする基盤です。The Vergeは、MCPをAIエージェントがウェブ上のさまざまなサービスに接続するためのオープン標準として報じています。なお、発表文にある「MCP (model text protocol)」の「text」は、「Context」の誤記とみられる表記です。
Gatewayでは、顧客の購入履歴や個人情報をエージェントに渡さずに「いつもの」買い物を支援できる点も利点だと会社は説明しています。顧客がよく買うパンや牛乳の銘柄があっても、買い物履歴全体を共有しないまま商品を見つけさせられるのがこの仕組みです。
同時に公表された利用条件では、エージェントの購入は既定で顧客の承認を必須とし、支出上限内の購入でもWalmartが追加の承認を求められるとしています。エージェントは決済カードの情報を受け取らず、支払い方法の追加や変更もできません。アクセスできるのはタスクに必要な情報だけです。規約に従わないエージェントはWalmartのサイトからブロックされ、返品は、エージェントが意図どおりに動かなかった場合も含めてWalmartの返品手続きが適用されます。
対象はWalmartとSam's Clubです。Reutersの報道によると、この仕組みはWalmart+メンバーシップがなくても、すべてのWalmartアカウント保有者が使えます。GatewayにはOpenAIのChatGPT、GoogleのGemini、MetaのMuseなどのアシスタントが接続する見込みです。Reutersは、第三者のAI買い物エージェントのアクセスを制限してきたAmazonと対照的な姿勢だと伝えています。
Walmartはすでに、Muse、ChatGPT、Geminiなどとの会話型コマース連携を進めています。現状では、エージェントが顧客のアカウントでサインインするため、顧客自身の購入とエージェントの購入が区別されないのが課題でした。Agent Profilesの正式提供日、対応地域、対応エージェント、Gatewayベータの参加条件、実際の利用実績は、今回の公表資料では確認できません。
出典
- Walmart corporate「Walmart Makes It Possible for Agents to Shop on Behalf of Customers, While Keeping Customers in Control」2026年10月21日公開。3つの発表、Agent Profilesの機能と利用の流れ、支出上限の例、GatewayのMCP接続とベータ、利用条件、価格の扱い。2026年10月22日に本文確認。
- Reuters「Walmart launches tools for AI agents to shop for customers」2026年10月21日公開。Walmart+不要と全アカウント対象、ChatGPT・Gemini・Museの接続、Amazonとの対比。転載記事(AOL)で本文確認。2026年10月22日。
- The Verge「Walmart is inviting AI agents to shop for you」2026年10月21日公開。Gatewayベータの状況、MCPのオープン標準としての説明、Sam's Club対象。2026年10月22日に本文確認。
出典の確認日 2026.10.22