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Canva、自社初の画像生成モデルCraftを公開 構図を計画してから描く2段階方式でDream LabとAPIに展開

Canvaは2026年10月22日、社内のAI研究組織Canva Researchがゼロから訓練した画像生成基盤モデル「Canva Craft」を公開しました。デザイン制作に特化した基盤モデルで、画像の構図を計画してから描画する2段階の方式が特徴です。CanvaのDream Labで全世界のユーザーに提供を始め、公開APIでもモデルID「craft_v1_2k」を指定して利用できます。

従来の画像生成モデルがプロンプトから直接ピクセルを作るのに対し、Craftは最初に画像計画モデルが指示を読み取り、どの要素をどこに置くか、空間的な関係、相対的な大きさ、視覚的な順序、画像内に入れる文字を計画として書き出す。描画はその次で、専用のモデルが計画に沿った高精細な画像を、最大2K解像度・30種類超のアスペクト比で作ります。構図と文字を描画前に明示的に扱うため、複雑なレイアウトでも文字が読める状態を保ちやすく、要素ごとの部分的な修正も容易です。この出力は、生成画像を編集可能なデザイン要素に変えるCanvaのMagic Layersと組み合わせやすい構造です。

提供形態は3つあります。1つ目はCanva本体のDream Labで、全ユーザーが利用できます。2つ目は公開APIで、`POST /v1/image-generations`にモデルID「craft_v1_2k」を指定してジョブを作り、完了を待って画像を受け取る非同期の流れです。開発者コミュニティの公式告知によれば、構図を計画してから描くため処理には目安として50〜60秒かかり、既存のモデルより時間がかかります。起票時にユーザーのAIクレジットを消費し、APIはプレビュー段階で破壊的な変更があり得ると明記されています。3つ目のCanva MCP Server経由の利用は「Coming Soon」で、公開時点では使えません。

図解Craftの2段階生成
  1. 01 指示

    プロンプト入力

    任意の言語で指示を書く。生成できる画像内の文字は55言語に対応する。

  2. 02 計画

    構図を設計

    計画モデルが要素の配置、空間関係、相対的な大きさ、視覚的な順序、画像内の文字を計画として書き出す。

  3. 03 描画

    最大2Kで生成

    描画モデルが計画に沿って、30種類超のアスペクト比で高精細な画像を生成する。

  4. 04 編集

    Magic Layersへ接続

    生成画像をJSONの境界ボックス付きで出し、Magic Layersでのレイヤー化と部分的な編集に受け渡す。

出典はCanvaのニュースルーム記事と開発者コミュニティの公式告知(2026年10月22日付、2026年10月23日に確認)。2段階の構成、解像度、アスペクト比、55言語、Magic Layersとの連携は公式発表の記載どおり。Craft-fastとCraft-ultrafast、Canva MCP経由の利用は公開時点で未提供。

訓練データと評価には、デザイン向けの工夫が示されています。Craftは写真中心の汎用モデルと違い、Canvaのコンテンツライブラリーにある数百万件の人間制作テンプレート(ポスター、ソーシャル投稿、プレゼン、インフォグラフィック、文字の多いレイアウト)を学習に含めました。事前学習後は教師ありファインチューニングと強化学習で調整し、社内の評価では専門デザイナーが研究者とともに2万5,000組超の画像を主要モデルと対比して評価したと説明しています。DesignArenaの画像生成部門では、公開時点で総合4位に登場し、People & Portraits(87モデル中)とLandscapes & Nature(85モデル中)で1位、Abstract & Patternsで2位、Productsで4位でした。順位はクラウドソーシング型の審査で、公開時点の値として変動します。ニュースルーム記事が「世界で2番目に高度な画像生成のAIラボ」とする表現は、このランキングに基づく同社の主張です。

背景として、Canva Researchは160人超のAI研究者とエンジニアを擁する社内組織で、AI部門全体は400人です。2021年のKaleido買収、2024年のLeonardo買収を経て研究体制を整え、今回が同組織がゼロから基盤モデルを作って公開した初の事例になります。デザインプラットフォームが自社の基盤モデルを持つ意味は、推論の費用と速度、品質の調整を製品側で行える点にあります。会社は蒸留で推論ステップを減らし、計画段階向けの専用推論エンジンで初版より1桁速くしたと説明しますが、費用や利益率の実数値は公表していません。高速版のCraft-fastとCraft-ultrafastは今後の提供で、リリース時期は未定です。

出典

  1. Canva「Introducing Canva Craft」2026年10月22日付(開発者コミュニティ告知と同日)。自社初の画像生成基盤モデル、2段階アーキテクチャ、最大2K・30種類超の比率、55言語、Dream Labと公開APIでの提供、MCPはComing Soon、DesignArenaの順位と「世界で2番目のAIラボ」の主張、テンプレート数百万件の学習、デザイナー2万5,000組超の比較評価。2026年10月23日に本文確認。
  2. Canva Developers Community「Connect API: Canva Craft is now available for image generation」2026年10月22日付。モデルID「craft_v1_2k」、非同期ジョブの流れ、50〜60秒の目安、AIクレジット消費、プレビューAPIであること、Craft処理が他モデルより遅い旨。2026年10月23日に本文確認。
  3. Canva「Introducing Canva Research」Canva Researchの体制(160人超の研究者・エンジニア、AI部門400人)、2017年からのAI研究、Kaleido・Leonardo買収の歴史、Magic Layersなどの社内モデル。2026年10月23日に本文確認。

出典の確認日 2026.10.23

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