NEWS & DOCUMENTARYAIと人間のこれから。
RAXUS AIAIのいまを確かめて届ける。
LATEST EDITION

Firmus、豪ASXへの上場申請を撤回 私募資金の調達へ

AIインフラ企業Firmusは2026年10月9日、豪州証券取引所ASXへの上場申請を撤回した。株主で取引先でもあるMAAS Groupが、同日付の適時開示でFirmusの声明を伝えた。

市場条件を理由に資金調達方針を変更

MAASの開示によると、Firmus取締役会は最近の市場変動と市場環境を検討した結果、実行可能なIPO条件では事業の強さや長期の成長見通しを適切に反映できないと判断した。上場を進めることは同社と株主の利益にかなわないとしている。

Firmusは今後、非公開市場で資金を調達し、ほかの公開・非公開市場での選択肢も検討する方針だ。開示には次の調達額や完了時期、新たな上場先の決定は示されていない。

図解確認できた2つの資金調達関連発表
  • 戦略的株式出資

    日付
    2026年8月7日
    段階
    20億米ドル分の出資約束を発表
  • ASX上場申請

    日付
    2026年10月9日
    段階
    申請を撤回、私募調達へ

8月の出資約束と、今回のIPO撤回は別の案件。未実行のIPO目標額は表に含めていない。

同社は8月7日、20億米ドルの戦略的株式出資について全額分の投資約束を得たと発表していた。NVIDIAとCoatueの追加参加に加え、Blackstoneが運用するファンドやJane Streetが参加した。資金の用途には豪州のAI設備展開とアジア太平洋地域への拡張準備を挙げていた。

今回のMAAS開示は、同社子会社JLE GroupがFirmus向けの電力設備製造や電気工事契約を引き続き履行していることも記した。既存の受注作業は2027年末までの完了を見込むとしている。上場撤回を、設備計画すべての中止と読み替える根拠はこの開示にはない。

出典

  1. MAAS Group Holdings — Update on Firmus(適時開示原文PDF)公開日2026-10-09。MAAS取締役会承認のASX提出文書のミラー。撤回、取締役会の理由、私募方針、既存契約継続を支える。2026-10-13にPDF原文確認。
  2. Firmus Announces Fully Subscribed USD$2 Billion Strategic Equity Investment公開日2026-08-07。20億米ドルの投資約束、参加投資家、設備展開への用途を支える。2026-10-13に本文確認。

出典の確認日 2026.10.13

KEEP EXPLORING

あわせて読みたい記事と映像

企業・人物の記事一覧
  1. American Express、世界の職位の約5%削減へ――再編費用3億3,600万ドル、AIエージェントの接続は承認済みAPI/MCPに限定

    American Expressは2026年10月23日の2026年第3四半期決算で、3億3,600万ドルの再編費用を計上し、世界の職位の約5%を削減する見通しを明らかにしました。CEOはAIエージェントによる決済を成長領域と位置づける一方、外部エージェントの接続は承認済みAPIまたはMCPチャネルに限定する方針を示しています。

    記事を読む
  2. AmazonのJassy CEO、AWSの大型容量は2026年分が売約済み・2027年大半と説明 2026年の設備投資は約2,200億ドル

    AmazonのAndy Jassy CEOは2026年10月23日公開のa16zポッドキャストで、AWSの大口計算容量について2026年分は売約済み、2027年分は大半が売約済み、2028年分も相当部分が契約済みと述べました。オンデマンドやEC2、Bedrock向けには一定の容量を残すと説明しています。2026年のAmazon全社の設備投資は約2,200億ドルの見通しです。契約済み容量の金額や数量は公表されていません。

    記事を読む
  3. Higgsfield、Series B延伸にNVIDIAとTCVが参画 追加額は非公表、企業向け広告制作を拡大

    AI動画・画像生成プラットフォームのHiggsfieldは2026年10月23日、8月のSeries Bの延伸ラウンドにTCVとNVIDIAが新規出資したと発表しました。追加の調達額と更新後の評価額は公表されていません。同社は9月に年換算売上10億ドルを超えたと公表済みで、ブランドや代理店の広告制作を主戦場に拡大しています。

    記事を読む