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Mach9、土木・測量向けAI CADで3,400万ドル調達 3D計測データから設計図面の作成を自動化

Mach9は2026年10月21日、土木・測量向けAI CADの拡大を目的に3,400万ドルのシリーズAを発表しました。共同主導はFirst Round CapitalとBessemer Venture Partners、累計調達額は4,900万ドルです。同社のソフトウェアは道路や公共設備の3D計測データから縁石、標識、電柱、車線表示、電線といった物理構造の図面を自動で作成します。

調達した資金は、測量と土木工学向けAIソフトウェアの拡大に使われます。創業したのは、共同創業者で最高経営責任者(CEO)のアレックス・バイコビッツ(Alex Baikovitz)氏、ハオウェン・シー(Haowen Shi)氏、マイケル・モン(Michael Mong)氏、ザック・サスマン(Zach Sussman)氏の4人です。4人はカーネギーメロン大学のロボティクス研究所(Robotics Institute)で出会い、Tesla、SpaceX、Apple、NASA、Google Xで物理世界の知覚システムを作ってきました。

図解Mach9が担う計測データから図面までの流れ
  1. 01 現場計測

    3Dスキャン

    測量・土木のチームが、既に持っているLiDARや画像計測の機器で道路、公共設備、建設現場を計測する。

  2. 02 投入

    計測データをアップロード

    集めた3D計測データをMach9にアップロードする。

  3. 03 AI

    図面を自動作成

    縁石、標識、電柱、車線表示、電線などの物理構造を、同社公表値でセンチメートル級の精度を持って自動作図する。

  4. 04 技術者

    レビューで確定

    測量士と技術者が同社の編集ツールで図面を確認・修正し、成果物を最終確定する。

出典はMach9公式発表とPR Newswire配信のプレスリリース(いずれも2026年10月21日付、2026年10月23日に確認)。精度の数値は同社公表値で、独立監査の結果ではない。

会社の説明の起点は、米国の道路や電柱、電線の多くが50年の耐用年数を想定して設計され、それから70年が経過していることです。発表はインフラ投資・雇用法(IIJA)が1.2兆ドルを老朽インフラの再建と修繕に充てたことに触れ、LiDARの進歩でチームは1日に数マイル規模の道路を計測できるものの、計測データを工学図面に起こす工程は手作業が残り、数週間から数か月を要すると述べています。同リリースには、測量免許の保有者が2011年から2025年にかけて24%減ったとの記載もあります。

「われわれは、人々が頼りにするインフラを建設し、維持していく世界の能力を広げていきます。」

We're expanding the world's capacity to build and maintain the infrastructure that people depend on.

アレックス・バイコビッツ共同創業者・CEO、Mach9公式発表、2026年10月21日付

TechCrunchの取材によると、バイコビッツ氏らは2021年にMach9 Roboticsとして計測用ハードウェアの開発から始めましたが、ボトルネックはハードウェアではなく現場のワークフローにあるとして、社名からRoboticsを外しAI CADソフトウェアへ転換しました。非公開ベータの顧客は約100社に達します。創業者は、2024年以降は計測画像やレーザースキャンのデータから業界が求める精度の幾何を抽出する社内AIモデルを開発してきたと説明しています。

今回のラウンドはFirst Round CapitalとBessemer Venture Partnersの共同主導で、ニューヨークの早期投資家Prudenceが参加し、既存投資家のQuiet Capitalが継続出資しました。これで累計調達額は4,900万ドルになります。評価額、売上高、契約額は公表されていません。TechCrunch取材での創業者の説明では、調達資金は製品の改善、業界専門人材の採用、組織全体の拡大に振り分ける方針です。

図解今回確認できた数値
  • 調達額(シリーズA)

    数値
    3,400万ドル
    位置づけ
    2026年10月21日発表の会社公表値
  • 累計調達額

    数値
    4,900万ドル
    位置づけ
    同社公表値
  • 評価額・収益

    数値
    非公表
    位置づけ
    今回の発表では確認できない
  • 利用実績

    数値
    50州・2,500件超
    位置づけ
    回廊距離10万マイル超も同社公表値
  • 非公開ベータ顧客

    数値
    約100社
    位置づけ
    TechCrunchの報道値

会社公表値と報道値を区別した。2,500件超は案件数であり、有料顧客数とは異なる。

利用実績として会社は、米国50州の2,500件超の案件でインフラ回廊10万マイル超を計測したと述べます。顧客に挙がるのは、エンジニアリング企業のWSP、HNTB、NV5と、カリフォルニア州運輸局(Caltrans)、ミネソタ州運輸省、メリーランド州道路管理局です。発表が示す事例では、Caltransはサンディエゴの州間高速道路8号線でラムブルストリップなど道路安全施設の台帳作成に、Kier + Wrightはサンフランシスコの学校周辺の歩行者安全に、Fibersmithはルイジアナ州で高速通信が届かない12万5,000戸の接続事業に使っています。

AIが作成した図面は自動的に成果物になるわけではありません。測量士と技術者がレビューと修正を行い、最終確定する流れを会社も明示しています。最大10倍の速度や5分の1のコストは全案件での保証ではなく、独立した検証結果もありません。測量成果の精度と責任を誰が担保するかは専門職の確認が残る工程で、自動化がこの負担をどこまで減らせるかが、同社の実証課題になります。

出典

  1. Mach9公式発表「Mach9 Raises $34M Series A to Bring Civil Engineering into the AI Era」2026年10月21日付。調達額・投資家・累計4,900万ドル、製品の機能と自動作図の対象、10倍高速・5分の1コスト・センチメートル精度の会社公表値、50州2,500件超・10万マイル超の利用実績、顧客と事例、創業者の経歴。2026年10月23日に本文確認。
  2. PR Newswire配信のプレスリリース(Mach9)2026年10月21日10:00 ET配信。公式発表と同一本文で調達内容を独立確認。IIJAの1.2兆ドル、測量免許24%減(2011〜2025年)、投資家の発言。2026年10月23日に本文確認。
  3. TechCrunch「Mach9 raises $34M after pivoting to AI CAD software」2026年10月21日公開。2021年のMach9 Robotics創業とRobotics外しの転換、非公開ベータ約100社、社内AIモデル開発(2024年以降)、資金使途の創業者説明。2026年10月23日に本文確認。

出典の確認日 2026.10.23

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